丸池 (静岡県)
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丸池 | |
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国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成(2012年撮影) | |
所在地 | 静岡県駿東郡清水町玉川[1][2] |
位置 | |
面積 | 0.0078[1] km2 |
周囲長 | 0.28[1] km |
成因 | 人造湖(ため池)[1] |
淡水・汽水 | 淡水 |
プロジェクト 地形 |
丸池(まるいけ)は、静岡県駿東郡清水町玉川にある池[1]。玉川池[3](玉川用水池[4])とも呼ばれる。伊豆半島ジオパーク[2]。
地理
[編集]清水町の北東部に位置する[4]。16世紀、戦国時代に農業用のため池として建設された人工の池である。面積7,800平方メートル、周囲長280メートルで、玉川地内にある境川西岸湧水群を由来とする水を湛える。その水は現在もなお、玉川を始め堂庭・久米田・戸田・畑中・的場・湯川の合計7地区(旧7か村)にわたる農地を潤している[1]。
歴史
[編集]元亀3年(1572年)付けで発給された朱印状に、築堤についての記述が見られる。戦国時代であった当時、この地を治めていた戦国大名・後北条氏が発給したもので、丸池の建設に関する記述であるとされる[1]。現在の三島市・楽寿園にある小浜池からも千貫樋を通して水を引いた[4]。
文政年間(江戸時代)、丸池で大きな水争いが勃発した。玉川村の高田氏が丸池に水車を設置し、水を境川に引水。これにより水田が荒廃したとして、周辺6か村は玉川村と対立した。戸田村の名主・安右衛門と、湯川村の名主・清兵衛の2人が6村の総代表として江戸の奉行所へ訴え出たものの敗訴、獄死するという結果に終わった。この問題は1873年(明治6年)に和解し、丸池は晴れて7か村共有の財産となった。村民らは安右衛門・清兵衛の名を後世に伝えるため、建立した神社に2人の名をとって古安神社・平清神社と命名し、2人を祀った[3][4]。
周辺
[編集]丸池の周囲には散策路が整備され、人々に憩いの場を提供している。当地からは富士山が望め、水面には逆さ富士が映る。春は桜が美しい[1][3]。
- 清霊神社 - 丸池のほとりにある神社。日清戦争から第二次世界大戦までの間の戦没者249柱を祀っている[4]。
- 清住緑地 - 丸池に隣接する湧水群。水草のミシマバイカモなどが見られる。市街地に近く、地域住民らの手によって整備されている[2][5]。
- サントムーン柿田川[6] - ショッピングセンター。
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丸池の碑
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清霊神社
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境川・清住緑地(朝比奈トンボの里)
アクセス
[編集]- 公共交通機関[1]
- JR三島駅から沼津商業高校方面行き路線バス(東海バスオレンジシャトル)に乗車し、「玉川」バス停にて下車、徒歩3分間。
- 自家用自動車[1]
- 東名高速道路・沼津インターチェンジから自動車で約13分間。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会・竹内理三編『角川日本地名大辞典 22 静岡県』角川書店、1982年。ISBN 4040012208